水資源の豊富な日本の自然環境に適した水耕栽培

毎日、朝起きて洗顔や歯磨きなどの身支度を済ませ、熱いコーヒーやお茶用のお湯を沸かし朝食を準備する日常。蛇口をひらくととめどなく水が流れ出し蛇口を閉めるまで続く。これは日本では当たり前に感じる現象ですが、世界に目を向けるといかに私たちが恵まれた環境に存在するのかを知ることになります。


目次

1.世界における水不足の現状と原因について

2.水資源の豊富な日本だからこそ水耕栽培の可能性も広がる世界

3.世界における水不足と水資源豊かな日本における水耕栽培・まとめ


世界における水不足の現状と原因について

水資源の豊富な日本で生活をしている私たちは特別なニュースなどに触れることが無い限り世界の各地で問題になっている水不足について考える機会もそう多くないのではないでしょうか。

このようなことを書いている私も、水耕栽培という栽培方法に出合い、いろんなことを学んでいく過程で実は水耕栽培に簡単気軽に取り組めるということがスゴイことなんだと思うに至りました。それは、水不足に苦しむ国々では出来ないことなのです。

世界中で散見される水不足の主な原因について

それでは、世界中で散見される水不足の主な原因は何なのでしょうか!?近年、世界の環境を論じる立場の方々からは地球温暖化が水不足の原因の一つであるという意見があるでしょう。他には自然環境の開発に伴う水源の破壊、衛生設備の不足による水資源の汚染化や水の使用量の増加の問題などが存在しいます。

大規模農業による水使用量の増加で苦しむ人々の存在

水使用量の増加という問題にフォーカスしてみると意外な事実に突き当たりました。というのも、水使用量の増加に農業が関わっていたとは想像もしていなかったからです。工業用で熱を冷ますためなどに水と大量に使用するのだろうかというのが当初の予想でした。

アメリカ、カリフォルニアといえば広大な農場が存在することで有名な地域です。ご当地から日本は大豆や小麦、家畜用エサのトウモロコシなどの穀物を多く輸入していることも有名な話の一つでしょう。これは表面的にそのような事実があるということを示しているだけです。その裏で水不足に苦しむ人々の存在があることはあまり知られていないのではないでしょうか。

カリフォルニア州の水不足、大規模農業の陰で苦しむ人々

世界有数の農業生産地カリフォルニアの誕生、そして水が枯れるまで

干ばつに苦しむ米カリフォルニア州、下水などを浄化して飲用水に

アメリカ・カリフォルニアの水不足に関してはニュースサイトで特集している情報がありますので、そちらのリンクを紹介させて頂きます。ぜひご覧ください。

ほかにも驚いた水不足のニュースと水不足対策として中国東北部の人口降雨ロケットによる対策があります。

人工降雨で東北地方の水不足を緩和=中国

バーチャルウォーターという概念について

ここでバーチャルウォーターという概念について紹介しておきたいと思います。

バーチャルウォーターとは?

詳しくはリンク先には専門家の記事を読むことが出来ますが、簡単に説明しますと、食料を輸入した国がその食糧を自国で栽培生産した場合にどのくらいの水が必要であるかを試算した数字のことです。

例えば、トウモロコシを1㎏栽培するのにどのくらいの水を必要とするかという視点で試算すると、1800ℓの灌漑用水を必要とするというレポートがあります。このように大量の水を必要とするトウモロコシをエサとして食べて育つ牛。牛肉1㎏生産するにはその20000倍の水が必要となるそうです。気が遠くなる数字ですね。そして、このようなトウモロコシをはじめとした穀物の大生産地が水不足で苦しむカリフォルニアというところにいろいろと考えさせられる問題が横たわっています。

水資源の豊富な日本だからこそ水耕栽培の可能性も広がる世界

日本は四季もあり、梅雨もあるため生きるために必要な水については深刻な問題に直面する機会は相対的に少ないと思います。夏場に降水量が例年と比較して少ない都市などはダムの貯水量に関するニュースが報じられ、取水制限などが取られることがありますが、それもダムの貯水量が回復するまでのある程度限られた期間の問題です。

ただし、農業用水となるとそんなに簡単な話ではなくなってくるでしょう。まさに栽培している作物の生長に関わる問題だからです。

農業用水の不足の問題が発生する可能性がある時にはきっと水耕栽培が役立つと思います。と言いますのは、水耕鯖いではある程度は作物を栽培するのに必要とする水の量も計算ができるからです。

水耕栽培専用の設備、キットでは最初に一定量の液体肥料を溶かした水が必要になりますが、後はその液体肥料の減った分を足していくことで栽培を行います。

法人用水耕栽培資材のページ

本格的な植物工場にも利用して頂ける水耕栽培設備もありますが、最初は家庭菜園用のプランターで栽培を経験して頂くと、少ない水や液体肥料でお野菜を栽培することが出来るかという点で驚かれると思います。

世界における水不足と水資源豊かな日本における水耕栽培・まとめ

ここまで読んで頂きありがとうございます。本稿のまとめとして、水不足の心配とほとんど無縁の日本に暮らす私たちがいかに恵まれているかということを世界の水不足の現状を紹介しながら確認してきました。そして、水資源が豊かな日本だから気軽に取り組むことが出来る水耕栽培についても触れました。

また、水不足で苦しむ人々が多く存在する国から水不足とほぼ無縁の国が食料を輸入している点にもバーチャルウォーターという概念をまじえて紹介しました。このような問題があることを知っていただき、水耕催場はもちろんですが、食料問題にも関心を持って頂ける方が増えて、食料の自給にも関心も持って頂ける人が増えることを願っています。