食の安全に貢献できる水耕栽培の可能性について

身近なところから気軽で簡単に取り組める食の安全と水耕栽培という内容でお届けします。以前、私はエッセイを読んでいる中で、多くの日本人は若い時に食費を削り将来的に多くの医療費を支払うことになるといった趣旨の一文に遭遇したときになんとも皮肉な内容だが的を得ているかも……と感じたことがありました。日常、私たちを取り囲む食にはどのような問題が潜んでいるのでしょうか……


目次

1.現代日本の食の安全をおびやかす恐れのある問題。

2.水耕栽培で手軽にできる食の安全に対する取組み方について

3.食の安全に貢献できる水耕栽培の可能性について・まとめ


現代日本の食の安全をおびやかすおそれのある問題。

食の安全と言いましても問題はそう単純ではありません。そこで、主に食の安全を脅かす恐れのある問題を3つにまとめています。

農薬と遺伝子組み換えの関係と問題点

まずは食の安全について考えるときに真っ先に思いつくのが農薬の問題ですね。農薬といってもその目的に応じてさまざまな種類があります。今回はその中で特に除草剤について触れたいと思います。

この除草剤の話はけっこう有名な話であるため、ご存じの方も多いかと思いますが、あえてここに記す理由は海外では使用が禁止されているなど厳しく制限されている除草剤が日本ではホームセンターの店頭などで自由に販売されていることに違和感を感じたからでもあります。

グリホサートを主成分とした除草剤の数々。

厚労省:グリホサートの残留基準値を大幅緩和を告示

ここで注意を要するのは、グリホサートを主成分とする除草剤についての情報は普及を進める立場と制限しようとする立場の双方からの情報発信があるという前提を押させておく必要があると思います。

この点、私がリンクとして紹介しているサイトは有機農業推進の立場から情報を発信されています。世界の大勢はこのような農薬を厳しく規制する方向に進んでいるのに対し日本はそれに逆行するように規制が緩和されているという違和感は現時点ではどうしても引っかかる問題です。

国産小麦に切り替えたわけ【グリホサートの危険性】

売上No1除草剤に発がん疑惑、禁止国増える中、日本は緩和

除草剤の主成分で検索するとこちらのリンクのような情報がたくさん出てきます。そして、除草剤に関連してこの除草剤に耐性をもった遺伝子組み換えの作物を開発しているということも明るみになっています。除草剤でも枯れないように遺伝子組み換えされた作物……なかなかすんなりと受け入れることが難しいように感じます。

世界でどう闘う?農産物のJAPANブランド

食品添加物にひそむ問題点について

食品添加物の使用基準については日本国内と海外では国別で認められている種類も異なることから日本だけ基準が緩いとは一概には言えないという前提の問題があります。反面、多くの国では使用を制限する方向に向かっているにも関わらず日本ではまるで不問としているように使用が続けられている食品添加物も存在します。

イギリスが10年前に国内自主規制を勧告した合成着色料・・・

こちらのリンクは2007年にイギリスにおいて」合成着色料のタール色素が子供の多動性に影響を与えているという調査結果に基づいた内容の情報です。これをもとに食の安全に厳格な姿勢で臨むEUは食品メーカーに対して警告表示を義務付けています。

日本ではどうでしょうか……特に問題にすることもなく制限することもなく使用が続けられているというのが現状です。前述のイギリスはじめEUの取り組みの背景には、子供たちの発達障害の背景には農薬や食品添加物が関係している可能性があるという考えに基づくものです。

日本は世界一の◯◯◯王国!

水耕栽培で手軽にできる食の安全に対する取組みについて

ここまでは農薬や食品添加物に関する諸問題を取り上げてきました。できることなら避けたいところですが、現実的にここまで上げてきた問題に完全に対応することは難しいと思います。全てを速やかに変えることが難しいのであれば、できるところから変えていくというのが自然な向き合い方だと思います。

こちらで紹介していますのはベランダなどの限られたスペースでも十分な収穫量を実現できる水耕栽培による家庭菜園のスターターキットです。レタスや小松菜などの葉物野菜の栽培は生長速度も速く、無農薬で新鮮なお野菜を栽培できます。

家庭菜園スターターキットはこちら

水耕栽培は専用プランターをセッティングして種を播き、ゆーっくり減っていく液体肥料を減った分だけ足してあげるだけ!!とくに複雑な技術は必要ありません。

何よりも自信をもっておすすめできるポイントは、自分で無農薬の野菜を栽培し始めることによってさまざまな栽培に関する知識が知らず知らず身につきます。そして、そこから食の安全についても意識が自然と湧いてくると思います。新鮮で美味しいお野菜を頂きながら食の安全についても学ぶことができる水耕栽培は土の畑がなくても気軽で簡単に取り組むことが出来ることから年々注目度が高くなっていることを日々業務の中でも実感しています。

食の安全に貢献できる水耕栽培の可能性について・まとめ

以上、紹介してきましたように農薬や遺伝子組み換えの技術の問題に食品添加物の問題など食の安全に影響を与える可能性がある問題は山積しています。一度に全ての問題を解決するというのはある意味非現実的かもしれません。しかし、少しずつ手軽なところから改善に向けて取り組むことは可能ではないでしょうか?

その点、水耕栽培はお野菜の栽培に高度な知識や経験が必要というわけでもなく、気軽で簡単に取り組むことができます。

毎度のことですが、食の安全についても家庭菜園ファンのみなさまと思いを共有できたらと願っています。

【植物工場】無農薬野菜による食の安全アピールでニーズを獲得

水耕栽培専門店エコゲリラの提唱する水耕栽培による無農薬野菜の安定収穫実現。従来の無農薬野菜の栽培に高いハードルとして存在していた害虫対策も効果的に対応ができるようになってきた今、消費者の食の安全に対する意識にどのようにアプローチをしていくかという課題が見えてくる。


目次

1.高まり続ける食の安全に対する意識、提供する側の意識の変化は?

2.植物工場での無農薬野菜の栽培は予防原則に適った手法。


高まり続ける食の安全に対する意識、提供する側の意識の変化は?

これまでにも他の記事でも述べているように、年々消費者の食の安全に対する意識が高まり続けていると感じられます。その中の大きな要因として個人で有益な健康に関する情報を発信することが以前に比べて比較的容易になったことが挙げられると思います。

管理栄養士の方などプロの方々が自ら情報を発信することもありますし、書店で人気の書籍を解説してくれる動画チャンネル他SNSなど多岐にわたります。書籍解説の動画は普段読書の習慣が無かったり、習慣自体はあるものの時間が満足に確保できないなどの問題を抱えている方々にとってはひじょうに有用な情報源のひとつになっているのではないでしょうか。わたしも日頃、大変お世話になっています。

このように多くの有益で分かりやすい健康に関する情報の発信から受けての側が好意的に影響を受けているためか冒頭のように食の安全をはじめとする健康への意識が高まっているのではないかという仮説にいたっているということです。

ここにいう情報の受け手はこの際は一般的に消費者という顔も持ち合わせていることになります。対しまして情報の発信者はどうでしょうか。今の時代は動画やSNSで様々な情報をコンテンツとして発信する立場の方々は発信者=生産者という顔を持っていると捉えることができるのではないでしょうか……そして、ここに生産者という言葉を用いましたが、従来のお野菜など農家の生産者も続々と情報発信をしている方々が増えてきているように感じます。

そういった意味で、情報の発信者でありお野菜など生産者の方々も積極的に自らの作物や生産手法などを発信して価値を届けようとする意識の高まりが見受けられます。

情報などのコンテンツもお野菜などの生鮮食品も需要と供給の量だけでなく質の部分でもマッチすると理想的ですね。無農薬野菜のすばらしさをどんなに主張しても安さなどの価格に価値を求める消費者の方にはさほど響かないでしょうし、反対に健康や食の安全に高い意識をもって消費行動を選択しているような方には多少高価で形がユニークでも無農薬野菜に魅力を感じられるかもしれません。

それぞれの立場で届たち所へ情報も野菜も含め価値が届くのは望ましい市場の形の一つだと思います。

植物工場での無農薬野菜の生産は予防原則に適った手法

水耕栽培によるお野菜の市場への提供にフォーカスすると、どこに価値を置いた方がより効果的かという観点で無農薬というのはやはり大きな価値になると考えます。ここにいう予防原則とは疑わしいものは規制の対象にするという考え方も含まれています。

つまり健康に何かしらネガティブな影響を与える可能性があるものは使わないようにしようという意味合いでしょうか。

なかなか、このような考え方を維持し続けることは難しい面があるのかもしれませんが、慣行栽培にくらべて無農薬によるお野菜の生産が比較的容易な水耕栽培であればその価値を維持していくことが大事なポイントだと思います。

これはお野菜の話ではないのですが、社会における健康に対する価値の位置づけは曖昧な面があるように見受けられるシーンがあります。

食べ物と同様に人が生きていくうえで欠かせない大事な水について印象的なニュースを見聞したときに感じたことです。ネットの検索窓に【水道水 ネオニコ】と入れて検索してみるとたくさんの情報に接することができるようになります。ポイントだけに絞って紹介しますと、水道するに農薬の成分であるネオニコチノイドが含まれていることが分かったということです。そして、そのような事実が明るみになっていろんな立場の人たちがそれぞれの立場、考え方に基づき行動を開始することになります。

一方はその情報の詳細な中身を知ろうとするでしょうし、仮にそのような問題が大きくなることを好ましく思わないような方がいると知れば火消しに走るかもしれません。

ある自治体によるネオニコの水道水の成分に含まれていることに対する見解が興味深かったのですが、そこでは「直ちに健康被害の恐れない」というものでした。これはネオニコチノイドが水道水に含まれていることを認めたうえで、すぐにはどうこうなるものではない。という意味だと思うのですが中長期ではどうかという部分に対しては触れられていないというのがポイントだと思います。言い方次第でどのようにでも受けての解釈も変わる可能性があります。

ここで、予防原則と水耕栽培の話に戻ります。

水耕栽培は無農薬でお野菜の栽培と収穫ができますし、市場に新鮮な状態で提供もできるということで、予防原則のように疑わしいものは規制するではなく、そもそも使わないというところなど大きな価値があると思います。

このような価値を意識して分かって計画を進めていくのか理解できていないのかにより結果に大きな差が出てくる可能性があります。健康ブーム、食の安全にたいする意識が高まっている今の時代は以上のことを考えても水耕栽培による無農薬野菜の栽培に大きな可能性が秘められているように感じずにはいれませんね……

今回は食の安全、無農薬野菜の栽培の価値をちょっと深堀というテーマでお届けしました<(_ _)>