【植物工場】無農薬野菜による食の安全アピールでニーズを獲得

水耕栽培専門店エコゲリラの提唱する水耕栽培による無農薬野菜の安定収穫実現。従来の無農薬野菜の栽培に高いハードルとして存在していた害虫対策も効果的に対応ができるようになってきた今、消費者の食の安全に対する意識にどのようにアプローチをしていくかという課題が見えてくる。


目次

1.高まり続ける食の安全に対する意識、提供する側の意識の変化は?

2.植物工場での無農薬野菜の栽培は予防原則に適った手法。


高まり続ける食の安全に対する意識、提供する側の意識の変化は?

これまでにも他の記事でも述べているように、年々消費者の食の安全に対する意識が高まり続けていると感じられます。その中の大きな要因として個人で有益な健康に関する情報を発信することが以前に比べて比較的容易になったことが挙げられると思います。

管理栄養士の方などプロの方々が自ら情報を発信することもありますし、書店で人気の書籍を解説してくれる動画チャンネル他SNSなど多岐にわたります。書籍解説の動画は普段読書の習慣が無かったり、習慣自体はあるものの時間が満足に確保できないなどの問題を抱えている方々にとってはひじょうに有用な情報源のひとつになっているのではないでしょうか。わたしも日頃、大変お世話になっています。

このように多くの有益で分かりやすい健康に関する情報の発信から受けての側が好意的に影響を受けているためか冒頭のように食の安全をはじめとする健康への意識が高まっているのではないかという仮説にいたっているということです。

ここにいう情報の受け手はこの際は一般的に消費者という顔も持ち合わせていることになります。対しまして情報の発信者はどうでしょうか。今の時代は動画やSNSで様々な情報をコンテンツとして発信する立場の方々は発信者=生産者という顔を持っていると捉えることができるのではないでしょうか……そして、ここに生産者という言葉を用いましたが、従来のお野菜など農家の生産者も続々と情報発信をしている方々が増えてきているように感じます。

そういった意味で、情報の発信者でありお野菜など生産者の方々も積極的に自らの作物や生産手法などを発信して価値を届けようとする意識の高まりが見受けられます。

情報などのコンテンツもお野菜などの生鮮食品も需要と供給の量だけでなく質の部分でもマッチすると理想的ですね。無農薬野菜のすばらしさをどんなに主張しても安さなどの価格に価値を求める消費者の方にはさほど響かないでしょうし、反対に健康や食の安全に高い意識をもって消費行動を選択しているような方には多少高価で形がユニークでも無農薬野菜に魅力を感じられるかもしれません。

それぞれの立場で届たち所へ情報も野菜も含め価値が届くのは望ましい市場の形の一つだと思います。

植物工場での無農薬野菜の生産は予防原則に適った手法

水耕栽培によるお野菜の市場への提供にフォーカスすると、どこに価値を置いた方がより効果的かという観点で無農薬というのはやはり大きな価値になると考えます。ここにいう予防原則とは疑わしいものは規制の対象にするという考え方も含まれています。

つまり健康に何かしらネガティブな影響を与える可能性があるものは使わないようにしようという意味合いでしょうか。

なかなか、このような考え方を維持し続けることは難しい面があるのかもしれませんが、慣行栽培にくらべて無農薬によるお野菜の生産が比較的容易な水耕栽培であればその価値を維持していくことが大事なポイントだと思います。

これはお野菜の話ではないのですが、社会における健康に対する価値の位置づけは曖昧な面があるように見受けられるシーンがあります。

食べ物と同様に人が生きていくうえで欠かせない大事な水について印象的なニュースを見聞したときに感じたことです。ネットの検索窓に【水道水 ネオニコ】と入れて検索してみるとたくさんの情報に接することができるようになります。ポイントだけに絞って紹介しますと、水道するに農薬の成分であるネオニコチノイドが含まれていることが分かったということです。そして、そのような事実が明るみになっていろんな立場の人たちがそれぞれの立場、考え方に基づき行動を開始することになります。

一方はその情報の詳細な中身を知ろうとするでしょうし、仮にそのような問題が大きくなることを好ましく思わないような方がいると知れば火消しに走るかもしれません。

ある自治体によるネオニコの水道水の成分に含まれていることに対する見解が興味深かったのですが、そこでは「直ちに健康被害の恐れない」というものでした。これはネオニコチノイドが水道水に含まれていることを認めたうえで、すぐにはどうこうなるものではない。という意味だと思うのですが中長期ではどうかという部分に対しては触れられていないというのがポイントだと思います。言い方次第でどのようにでも受けての解釈も変わる可能性があります。

ここで、予防原則と水耕栽培の話に戻ります。

水耕栽培は無農薬でお野菜の栽培と収穫ができますし、市場に新鮮な状態で提供もできるということで、予防原則のように疑わしいものは規制するではなく、そもそも使わないというところなど大きな価値があると思います。

このような価値を意識して分かって計画を進めていくのか理解できていないのかにより結果に大きな差が出てくる可能性があります。健康ブーム、食の安全にたいする意識が高まっている今の時代は以上のことを考えても水耕栽培による無農薬野菜の栽培に大きな可能性が秘められているように感じずにはいれませんね……

今回は食の安全、無農薬野菜の栽培の価値をちょっと深堀というテーマでお届けしました<(_ _)>