
「水耕栽培は虫がつきにくい」と言われていますが、実際には自然の力には逆らえず、どうしても病虫害が発生してしまうことがあります。
土栽培もですが水耕栽培でもやっかいなのがアブラムシ。
春や秋など気候の良い時期に発生しやすく、育てている野菜に付いていることがよくあります。
私たちも水耕栽培で野菜を育てていると、アブラムシ問題に直面することが少なくありません。
せっかく大切に育てた野菜が傷んでしまうのは、本当に悲しいですよね。
対策を知っていれば、アブラムシの被害を最小限に抑えることが可能です。
そこで今回は、水耕栽培で発生するアブラムシとその対策について、私たちが実践している効果的な対策をご紹介していきます。
(水耕栽培だけでなく、もちろん土栽培にも有効です。)
目次
1. アブラムシの被害は?
2. アブラムシがつきやすい環境とは?
3. アブラムシ対策について
1、アブラムシはどんな被害がある?
アブラムシは葉の汁を吸い、栄養を奪うだけでなく、ウイルス病を媒介するため植物の生育を妨げます。
多くのアブラムシの被害にあうと、生育が止まったり、葉の様子がおかしくなったりします。
新芽や葉裏に生息し、葉のカール、葉の表面にコブ、新芽が縮むなどの変形、重度になると葉が枯れて落葉することがあります。
2、アブラムシがつきやすい環境とは?
風通しが悪く、日当たりが悪い場所で発生しやすいです。
窒素分の多い肥料を与えすぎると、アブラムシが好むアミノ酸が増えてアブラムシが発生しやすくなります。
また、つきやすい作物もあります。
白菜やブロッコリーなどのアブラナ科、トマトやナス、ピーマンなどのナス科、その他にもレタス、オクラ、イチゴなど。
3、アブラムシ対策について
アブラムシは、気付かないうちに寄生しているので、定期的に観察し早期に発見することが重要です。
新芽や葉裏をチェックしましょう!
●手で取り除く・水で洗い流す
アブラムシが少量のときは、これが一番効果的です!
手やテープ、水で洗い流して取り除きます。
気づいたその時にサッと対処することで大発生を防ぐことができます。
●アブラムシが嫌うキラキラするものを利用する
アルミホイルのようなキラキラしたものが、アブラムシは苦手です。
アルミシートなどで植物の根元を覆い、光を乱反射させることで効果を期待できます。
私たちは、アルミのようなキラキラ素材のビニタイ、その名も「アブラムシげきたい」を使っています。



●手作りスプレー
自然派で育てたい場合は、手作りスプレーも効果的です。
色んな手作りスプレーがあるので、ひとつの参考にしてください。
濃いと聞くのでは!?と思いがちですが、濃すぎると変色などの原因になり得るので濃く作らないことを推奨します。
・お酢スプレー
お酢と水を1:30の割合で混ぜて使用。
・牛乳スプレー
牛乳と水を1:1の割合で混ぜて使用。
・香辛スプレー
唐辛子やニンニクを漬け込んでつくります。
・重曹スプレー
重曹小さじ1杯、油20ml、水500ml、洗剤1~2滴を混ぜて使用。
・食用油と食器用洗剤
食用油と食器用洗剤を1:1の割合で混ぜ、水を加えて50倍程度に薄めます。
●対策スプレーを苗の小さい頃から散布する
アブラムシは、野菜が小さい頃から発生しやすいので、苗の小さい段階から対策スプレーを散布しておくことをおすすめします。
自然由来のスプレーを使用することで、安全に害虫対策が可能です。
手作りスプレーが面倒な私たちは、ベニカナチュラルスプレーなどを利用しています。

●防虫ネット
アブラムシだけでなく他の害虫対策としても効果的です。
全体を覆うことで、害虫の侵入を防ぐことができます。
まとめ
これらの方法を組み合わせることで、より効果的にアブラムシを撃退することができます。
何度も言いますが、アブラムシの被害を防ぐためには『早期発見と迅速な対策』がポイントです!
特に他の野菜も一緒に栽培している場合は注意が必要です。
周囲の野菜にアブラムシを見つけた場合、風や虫などの移動を通じて他の野菜にも移って繁殖することがあります。
発見したら早めの対策と、他の作物への被害拡大を防ぐため、早めの収穫終了も検討しましょう。
これにより、他の健康な野菜への感染を防ぎ、収穫の安全性を高めることができます。
「水耕栽培は虫がつきにくい」と言われていますが、土壌の病虫害のリスクはないけれど栽培における病虫害は土栽培と同様です。
今回のアブラムシ対策は、水耕栽培だけにでなく土栽培にも有効的なので、お困りの際はぜひお試しくださいね。
野菜を育てる楽しみを守るためにも、アブラムシの影響を最小限に抑えることが大切です。
育ちゆくわが子のような野菜たちと日々会話しながら、健康な成長を促していきましょう。
水耕栽培専門店のエコゲリラ
http://eco-guerrilla.jp/


