バジルは、料理やピザ、パスタなどにも使いやすく、家庭菜園でも人気のハーブです。そんなバジルは、実は土を使わなくても水耕栽培で手軽に育てることができます。
「ベランダがない」「土を使う家庭菜園はちょっと大変」「キッチンの近くでバジルを育てたい」という方にもおすすめなのが、室内で楽しむバジルの水耕栽培です。
今回ご紹介するのは、特別な水耕栽培キットを使わず、好きな容器とハイドロボールを使ってバジルを育てる方法。容器は家にあるコップやマグカップなどでもOKで、ハイドロボールでバジルを支えながら、水と肥料を使って育てていきます。この記事では、実際にバジルを室内で水耕栽培した様子を交えながら、種まきから発芽、その後の成長、収穫までの流れを写真とともにご紹介します。
「バジルを水耕栽培してみたいけれど、何を用意すればいいかわからない」という方でも始めやすいように、必要なものや水やりのポイント、置き場所、肥料の使い方、上手に育てるためのコツまで、初心者向けにわかりやすく解説します。土を使わず、室内のちょっとしたスペースで楽しめるバジルの水耕栽培。まずは身近な容器を使って、気軽に育ててみましょう!
バジルは室内の水耕栽培でも育てられる!
バジルは水耕栽培と相性のよいハーブ
バジルは比較的生長が早く、葉が増えていく様子を観察しやすい植物です。水耕栽培なら、土の中に隠れてしまう根の生長も確認できるため、植物が育っていく過程を身近に感じられます。また、バジルは葉を摘み取って料理に使えるのもポイント。パスタやピザ、サラダなど、普段の料理に少し加えるだけで、バジルの香りを楽しむことができます。室内で育てれば、必要なときにすぐ収穫できる「キッチンハーブ」として楽しむこともできます。バジルの水耕栽培には、次のような魅力があります。
- 生長が比較的早く、育っていく様子を楽しみやすい
- 葉を収穫して料理に使える
- 大きなスペースを必要とせず、コンパクトに育てやすい
- 室内の窓辺や植物育成ライトの下などでも栽培できる
- 初心者でも育てやすい
土を使わないから室内でも始めやすい
水耕栽培の大きなメリットのひとつが、土を使わずに植物を育てられることです。土を使った家庭菜園では、土作りの知識や、植え替えや水やりの際に土がこぼれたり、室内に土や泥が落ちたりすることがあります。また、栽培が終わった段階で土を処分する必要があり、初心者の方にはその点がネックになりやすいです。
しかし、水耕栽培なら土を使わないため、室内でも比較的取り入れやすく、ベランダや庭がない方でも植物を育てる楽しみを始められます。
今回のバジルの栽培では、植物を支えるために「ハイドロボール」を使用します。ハイドロボールは軽くて扱いやすく、見た目もすっきりしているため、室内のインテリアにも合わせやすい素材です。お気に入りの容器にハイドロボールを入れてバジルをセットすれば、一般的な鉢植えとはまた違った雰囲気で楽しめます。
ただし、野菜の水耕栽培は「水だけで育つ」というわけではありません。バジルが元気に生長するためには、水に加えて植物が必要とする栄養を補給するための水耕栽培用肥料も必要です。それでは次に、実際にバジルを水耕栽培するために必要なものを見ていきましょう。
バジルの室内水耕栽培に必要なもの
- バジルの種または苗
- お好きな容器(ペットボトルやマグカップなど)
※初心者の方は根っこや水位が見えるガラス容器がおすすめ - スポンジ培地またはハイドロコーン
- 液体肥料(水耕栽培用がおすすめ)
- 日当たりのいい場所または植物育成ライト
実際にバジルを室内で水耕栽培してみました
バジルの種まき
今回は、種から育てていきます。使った容器はエコゲリラでも販売しているNS-4 ティンの鉢。中には水位計もセットできるネットカップを入れています。このネットカップはなくても栽培できますので、ご安心ください。開封したハイドロコーンは水道で茶色い水が出なくなるくらいまで洗います。それを容器満タンになる程度まで入れます。

この容器に、水で薄めた肥料をひたひたになるくらいまで補充します。種は乾燥すると発芽しないので、乾燥しない程度に。
ただし、水に浸りすぎても溺れて酸素が取り込めなくなり、発芽しませんので、水位調整は必要です。
種は、パラパラと蒔いて、発芽後に間引くでもいいですし、最初から2粒程度にしておいてもいいです。バジルはわき目からもどんどん茎や葉っぱが伸びていきますので、このくらいの鉢であれば、1株、多くても2株までにしてください。
今回は、種から育てますが、苗から育てることも可能です。ホームセンターなどで買ってきた苗を土を洗い落として、ハイドロコーンを入れた鉢に移して育てます。
また、スポンジ培地で発芽させたものをハイドロコーンにそのまま移して育てるのもOKです。やりやすい方法でお試しください。
発芽
種まきから約2~5日程度で発芽してきます。バジルは発芽に光を必要とする植物ですので、発芽しそうな兆候(種から白いぴょこっとしたものが出る)があれば、すぐに光を当ててください。

少しずつ葉っぱが増えてきました
バジルを置く場所は、直射日光の当たる場所か、植物育成ライトを活用するのがおすすめです。
今回は、エコゲリラでも販売している「おやさいライト Spot スポット」を使ってみました。E26口金なので、クリップソケットに挟めば、お好きな場所で簡単に栽培できます。写真は少しだけ徒長(光を求めてヒョロヒョロになっている状態)気味。最初にライトを当てる距離が遠かったのが原因です。ライトが近すぎても遠すぎても育ちが悪くなってしまうので、野菜の様子を見ながら調整が必要ですね。
肥料は、基本的には減ったら補充でOK!
初心者の方は、陶器だと水位が見えないので、ペットボトルやガラス容器など、中の水位が見える容器を使うか、水位計を活用するのがおすすめです。

バジルらしい形に!いつでも収穫OK!
種まきから約1か月でここまで成長しました。バジルは育てやすい品種なので、栽培に向いた肥料やライトがそろっていれば、失敗も少ないです。
触るとバジルのいい香りがします。エコゲリラの事務所でも、スタッフみんな「バジルのいい匂い!」と口をそろえて言っていました(笑)

摘心して収穫
バジルは上へ上へとどんどん伸びていきます。ある程度のところで、茎をカットすると、そこから新しいわき目が出てきます。そうすることで、収穫量も増やせます。
おうちで栽培する場合は、使いたい分だけ収穫できるので、とても便利ですね!

無限バジルが楽しめる!
その後も、同様に茎ごと収穫を繰り返せば、どんどんわき目も葉っぱもできるので、無限バジルを楽しむことができます(笑)
ありすぎても困るんですが、観葉植物の代わりに観葉野菜としても楽しめますよ!

バジルの水耕栽培で上手に育てる5つのポイント
バジルの水耕栽培は、土を使わずに始められる手軽さが魅力ですが、元気に育てるためにはいくつかポイントがあります。特に大切なのが、「光」「水」「肥料」「根の環境」「摘心」の5つです。ここでは、室内でバジルを水耕栽培するときに意識したいポイントを、初心者の方にもわかりやすくご紹介します。
1.明るく日当たりのよい場所で育てる
バジルは日光を好む植物です。室内で水耕栽培する場合も、できるだけ明るい場所に置くことが大切です。ヒトの目で見ると明るい室内でも、野菜の生長には光が足りないことが多いです。窓際など、日中にしっかり光が当たる場所が適しています。光が不足すると、茎が細くなったり、葉と葉の間が長くなったりする「徒長」が起こりやすくなります。
「室内の明るい場所に置いているのに、なんだかひょろひょろしてきた」という場合は、植物が必要とする光量が不足している可能性があります。日当たりのよい窓辺を確保できない場合は、植物育成LEDライトを利用するのもひとつの方法です。室内でも必要な光を補いやすくなるため、バジルを育てる場所の選択肢が広がります。
2.水を切らさないようにする
水耕栽培では、植物が水から直接水分を吸収します。そのため、水切れを起こさないように注意しましょう。特に夏場や気温の高い時期は、水の減りが早くなることがあります。容器を毎日確認し、水が少なくなっていたら補給してください。ただし、根全体を常に水に浸けておけばよいというわけではありません。
根も呼吸をするため、根の一部が空気に触れられるようにすることが大切です。ハイドロボールを使う場合は、植物の根元が水に浸かりすぎないよう、水位にも注意しましょう。また、水を長期間そのままにしておくと、汚れや藻などが発生することがあります。容器の状態を確認しながら、必要に応じて水を交換しましょう。
3.水だけで育てず、水耕栽培用の肥料を使う
「水耕栽培だから水だけで育つ」と思われがちですが、バジルが生長するためには水だけではなく、植物が必要とする栄養も必要です。水道水だけでは育たないため、水耕栽培用の肥料を水に溶かして使用します。肥料を使うときは、商品の使用方法や希釈倍率を守ることが大切です。
「早く大きくしたいから、肥料を濃くすればいい」というわけではありません。肥料を濃くしすぎると、かえって植物に負担をかける場合があります。バジルの様子を観察しながら、適切な濃度で肥料を与えましょう。
4.根の状態をチェックする
水耕栽培では、土の中に根が隠れていないため、根の状態を確認しやすいのも特徴です。元気に育っているかどうかを確認するときは、葉や茎だけでなく、根の状態もチェックしてみましょう。根が白っぽく、きれいな状態で伸びていれば、順調に生長しているひとつの目安になります。
一方で、根が茶色や黒くなっている等、異変がある場合は、容器や水の状態を確認しましょう。特に暑い時期は水温が上がりやすいため、できるだけ涼しく清潔な環境を保つことが大切です。ハイドロボールを使用している場合も、定期的に植物の状態を確認しておくと安心です。
5.大きくなってきたら「摘心」する
バジルの葉をたくさん収穫したい場合は、ある程度大きくなったところで「摘心」を行いましょう。摘心とは、植物の茎の先端部分を摘み取る作業のことです。バジルが上に伸びてきたら、葉が数枚ついた茎の先端を摘み取ります。すると、摘心した部分の下からわき芽が伸びて、横方向にも枝が増えていきます。
一度にたくさん摘み取るのではなく、バジルの生長を見ながら少しずつ収穫を兼ねて摘心していくのがおすすめです。摘み取ったバジルは、そのまま料理に使うことができます。パスタやピザ、サラダなどに加えて、育てたバジルを味わってみましょう。
水耕栽培は「光・水・肥料」のバランスが大切
バジルを元気に育てるためには、特別なテクニックが必要なわけではありません。十分な光を確保し、水切れに注意しながら、適切な濃度の肥料を与えること。まずはこの3つを意識してみましょう。さらに、根の状態を確認したり、適切なタイミングで摘心したりすることで、バジルの生長を長く楽しみやすくなります。
室内で育てていると、毎日のちょっとした変化にも気づきやすくなります。葉が増えたり、新しいわき芽が出てきたりする様子を観察しながら、自分の環境に合った育て方を見つけてみてください。
バジルの水耕栽培でよくある質問
Q. バジルは水だけで育ちますか?
→ 水だけでは栄養が不足するため、基本的には水耕栽培用肥料を使用する必要があります。
Q. 室内でもバジルを育てられますか?
→日当たり・光量を確保できれば可能です。半日陰でもバジルは育てられます。
Q. バジルの水耕栽培はどのくらいで収穫できますか?
→基本的には、約1か月半程度です。栽培環境によっても異なります。
Q. バジルがひょろひょろになるのはなぜ?
→ 光量不足などが考えられます。光に当てる時間を長くする、LEDライトを使うなどで対策できます。
Q. 水はどのくらいの頻度で交換しますか?
→使う容器の大きさや、苗の生長段階によっても異なりますが、苗が小さいうちは2週間に1回程度、成長してからは週1回程度です。毎回交換する必要はなく、養液が減ったときに補充します。アオコがひどい時や、根腐れが起きている時には養液の全交換をおすすめします。
まとめ|好きな容器でバジルの水耕栽培を始めよう
今回ご紹介したように、バジルの水耕栽培は、専用の大きな栽培設備がなくても、好きな容器とハイドロボールを使って手軽に始めることができます。室内で育てれば、ベランダや庭がなくてもバジルの生長を楽しむことができます。キッチンの窓辺やリビングなど、身近な場所で育てながら、必要なときに葉を収穫して料理に使えるのも、家庭でバジルを育てる魅力です。
「家庭菜園を始めたいけれど、土を使うのはちょっと大変」という方も、まずは身近にある容器を使って、バジルの水耕栽培から始めてみてはいかがでしょうか?
育てたバジルを料理に使えば、栽培する楽しさだけでなく、収穫して食べる楽しさまで味わうことができます。ぜひ、室内で気軽に楽しめるバジルの水耕栽培に挑戦してみてください。
