水耕栽培で育てられる野菜はレタスやベビーリーフ、バジルといった葉物野菜やハーブ類のイメージが強いかもしれませんが、ナスも育てることができます。水耕栽培で育てれば、農薬を使わないので、安心・安全な野菜を育てられ、土作りなどの知識が必要ないので、野菜を育てたことがない方でも始めやすいです。今回は、エコゲリラにて室内のプランター栽培で育てたナスの栽培の様子をお届けします。
7/7に「おうちのやさい菜園キット」に種まき。こちらは、ボラ土(軽石)を使っていて、洗って繰り返し何度も使える水耕栽培キットです。
ナスは発芽に光を嫌う品種(嫌光性種子)ですので、種を蒔いたらボラ土を少し被せます。1週間ほどで小さな芽が出てきたので、すぐに光を当ててあげます。

今回使う肥料は、「おうちのやさい2個イチAB」液体肥料。水耕栽培は、水と肥料で野菜を育てますので、肥料は必須です。
土耕栽培用の肥料では育ちませんので、水耕栽培専用の肥料を使う必要があります。肥料によってそれぞれ特長があるのですが、「おうちのやさい」シリーズは、野菜が育つことはもちろん、「美味しい野菜を育てる」ことに重点を置いた肥料ですので、初心者の方にも大変おすすめです。

ナスは背丈も高く育ちますので、比較的大きいプランターではありますが、2株で育てます。

種まきから約2か月でここまで成長してきました。室内で育てているので、植物育成ライトの「おやさいライト」を上から4本当てています。ナスは日当たりの悪い場所では、うまく育ちません。室内で育てる場合は、日照不足にならないように注意しましょう。このように突っ張りラックに取り付けると、成長段階に合わせて照射距離を変えられるのでおすすめです。
ナスの栽培において大切な作業が「脇芽かき」です。「わき芽」は茎の葉のつけ根から出る芽(枝)のことです。成長前の「わき芽」を取り除くことによって、枝や葉に無駄な養分が運ばれることを防ぎ、実に養分を集中させることができます。(↓写真はミニトマト)

今回は、ナスは2本仕立てで育ててみようと思うので、手順は以下のような流れになります。
- 一番花(初めに咲いた花)の下にある枝を確認する。
- 一番花の真下の芽はそのまま残す(伸ばす)。それより下のわき芽(枝)はすべて切除する。
- これで「主枝」と「側枝」の2本が残ります。

順調に育っているように思っていたのですが、この時期は、花はつくのに、実がならずに枯れてしまうのに悩まされていました。

原因として、考えられたのは、室内のためうまく受粉ができなかったことと、私自身初めてのナス栽培だったので、整肢や摘心のタイミングが遅かったことなどが考えられます。
屋外では人工受粉は必要ありませんが、屋内でLEDライトなどを使って育てている場合は、昆虫や風による受粉ができないことがあるため、花が開いたら午前中の早いうちに、枝を軽くゆすって人工受粉させるとよいでしょう。エコゲリラでは耳かきの上についている白いふわふわのところで優しくポンポンしてみました。
また、「摘心」もナスを育てるうえでは、大切な作業です。「摘心」は「てきしん」と読みます。植物の株にたくさんの花を咲かせたり、実を付けさせるために行う作業です。枝の先端部分を切り取ることで、栄養分が運ばれる先を調整し、わき芽(=茎と葉の付け根の部分から出てくる新しい芽)を伸ばします。残したわき芽が伸びた先に2番花や3番花が付き、より多くの実を収穫することにつながるという仕組みです。
ナスの摘心の手順は以下のような流れになります。
- 側枝に花が付いたら、先端を切除する。切り落とすことで、栄養を実の部分へ誘導します。
- 収獲後、根元の枝のみ残して短く切り詰める。こうすると、切った箇所の下の枝(新しい側枝)に栄養が集中します。ナスはその枝(新しい側枝)に新たな花を付け、着果することを繰り返します。

花が咲いたらすぐにその上の枝を摘心する、不要な葉は切り落とすなど手入れをしたことで、やっと実が大きくなりそうなものが…!!
ライトは上から4本当てていましたが、この頃になると、左右から1本ずつライトを追加して合計6本のおやさいライトで育てました。

実がつくと、大きくなるスピードも早い!!(笑)
やっとナスらしい姿が見られて嬉しいです。このサイズ感が可愛い(*^^*)
肥料は基本的には減ったら補充を繰り返します。この時は、推奨されている希釈濃度よりほんの少し薄めに与えていました。



実が大きくなりだしてから約10日ほどで収穫できました(*^^*)
色つやもよく、綺麗なナスができて満足です。(笑)
味は土耕のものと比べて、少しあっさりかな?という感じでしたが、とても美味しかったです。鶏肉と味噌ベースで炒めていただきました。

その後も、2本、3本と収穫できています。室内でナスが育っていく様子を見るのはとても楽しいですし、緑も多いので、観葉植物を楽しむような感じで楽しむことができますよ。
ナスは、トマトやキュウリなどと並び家庭菜園で人気の野菜です。サニーレタスなどの葉物野菜やハーブの栽培が水耕栽培は簡単なので人気ですが、ナスやミニトマトなどの実もの野菜も、水耕栽培で育てることができます。ぜひ、皆さまもご自宅で水耕栽培ナスにチャレンジしてみてください(^^)/
▼今回使用したアイテム
おうちのやさい菜園キット
https://eco-guerrilla.jp/?pid=8317631
液体肥料 おうちのやさい2個イチAB
https://eco-guerrilla.jp/?pid=55832800
有機種子 ナス
https://eco-guerrilla.jp/?pid=89897077
植物育成ライト おやさいライト
https://eco-guerrilla.jp/?pid=169263220




